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ようかいがく

妖怪学

井上 円了

線上閱讀井上 円了《妖怪学(ようかいがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 59,416 字 · 117 頁

青空文庫

しかして曰く、「病根となりし虫を抜き去るなり」と。ゆえに、余がここに説明すべき要点は、果たしてかくのごとき毛虫ありて、病客の体中に存し病根となるものか、もし、しかるべき道理なしとするときは、その毛虫は果たしてなにものなるやにあり。

余が考うるところによるに、かくのごとき毛虫は真に存するものにあらず、ただ、世人誤り認めて毛虫となすのみ。いかなるものを毛虫となすか。曰く、空気中の塵毛の指端にとどまるものこれなり。余が前章において糸引きの名号、糸引きの念仏と称するものは、真の細糸にあらずして、空気中の塵毛なることを証明せり。今、毛虫もこれと同一種なりと信ず。

毛虫の塵毛なるべき理由は左のごとし。その療法中、白胡麻の油を塗ることあり。油は空中に浮かびたる塵毛を引きとどむるに便なるものなり。晴天巳の時、日輪に向かいて座するは、塵毛の目に触れやすきときなるによる。一時過ぎて毛虫を見るというは、塵毛の指端につくには多少の時間を要するによる。およそ空気中に塵毛の多く浮かびおるは、晴天の朝、旭光の戸隙に入るときにたやすく見るべし。また白昼、障子の骨もしくは行灯、ランプ、燭台等の内外を熟視するときは、細かなる塵毛の群がり立つを見る。