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ごらくろん
娯楽論
戸坂 潤
線上閱讀戸坂 潤《娯楽論(ごらくろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 14,484 字 · 29 頁
だがそこには云うまでもなく限界がある。快感の飽和点がある。ここが快楽の危機であって、ここから快楽の浪費と快楽浪費そのものの不快な快楽とが生まれる。淫するというのは之を指すのだ。淫することは何も肉的欲情に限ったことではない、快楽一般の法則だ。この淫楽はおのずから自棄に通じ、やがてアンニュイに帰するものであるがこうなると、実はもはや快楽ではなくなって、前に述べた処の、あの退屈凌ぎや暇つぶしというカテゴリーに突入して来る。自棄的な暇つぶし、自暴的な退屈凌ぎ、ということになる。
快楽は熱情的な積極性を有っている。確かに之は生命の原則の一つだろう。だがその積極性の無条件な徹底は、遂に慰安と休息さえのないアンニュイに陥る。快楽の結局の非積極性と弁解的本性とがここに見出されるわけである。これは確かに生命の原則の一つだ。生理的・個人心理的・な生命の原則だ。だがこうしたものは無条件には必ずしも生活の原則ではあり得ない、社会生活の原則の一つではあり能わぬ。快楽は個人的な生活原理なのである。快楽は幸福よりも機動力を持っている。幸福は単なる想定であり、或いは高々精神の均衡関係としての満足という結果か状態に他ならぬ。