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しきとわか
子規と和歌
伊藤 左千夫
線上閱讀伊藤 左千夫《子規と和歌(しきとわか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 3,757 字 · 8 頁
こともありますが、竹の里人と名乗を揚げ正式に歌壇の城門に馬を進めたのは三十二年の春であります、三十五年にはもう故人となったのですから、その研究も自から足れりと許すの域に入ってなかったのは明らかです。しかしながら歌の正岡君を未だ成功せぬと見る眼をもって他の歌人を見たらどうでしょう、『万葉集』以後恐らく一人の成功した歌人はないでしょう。
その頃ろ正岡君が歌に関する議論の変化は劇いもので走馬灯のようでした、昨と今とは全然違うという調子で、議論主張は変るのが当然である、終始一貫などと詰らぬことだというて居られた。「歌よみに与ふる書」を発表した時代には俳句も短歌も要するに形式上の差であって内容に到たっては同一のものと論じて居る、それでその頃の歌には、俳句趣味を和歌にも宿そうとした、否な宿したのもあるようです、それがすぐ形式の差は内容の差を伴うべきものだと呼び俳調俳歌厭うべしと罵倒して仕舞われたのです、吾々もそう思うですなあ、同じく詩であっても、俳句は概括的に遣って退ける、和歌は局部局部を唄おうとする、それで俳句では一句で足るのが和歌では五首も費さなければならぬ