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うちゅうせんたい

宇宙戦隊

海野 十三

線上閱讀海野 十三《宇宙戦隊(うちゅうせんたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 77,201 字 · 155 頁

青空文庫

そのことは四人のうちの誰もが知らなかった。そして艇は人事不省の四人の体をのせたまま、闇黒の成層圏を流星のように光の尾をひき、大地にむかって隕石のような速さで落ちていくのであった。「魔の空間」を出発するときの初速があまり大きかったので、四人とも脳をおされて、気がとおくなってしまったのである。

艇は重力のために、おそろしく落下の加速度を加えつつ、身ぶるいするほど速く落ちていく。空気の摩擦がはげしくなって、艇の外側はだんだん熱をおびてきた。このいきおいで落下がつづけば艇はぱっと燃えだし、燐寸箱に火がついたように、一団の火の塊となるであろう。

だが、まだ四人とも、誰もそれに気がつかない。

艇の危険は、刻々にましていった。

どこからともなく、しゅうしゅうという音が聞えはじめた。それは気密室から艇外にもれはじめた空気が、艇の外廓の、破れ穴を通るときに発する音だった。

室内の気圧はだんだん下っていき、がっくりとたれた帆村の頭の前で、気圧計の針はぐるぐると廻っていった。ああ、この有様がつづけば、四人とも呼吸困難になって、死んでしまわなければならない。

「魔の空間」