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たからづかおいたちのき
宝塚漫筆
小林 一三
線上閱讀小林 一三《宝塚漫筆(たからづかおいたちのき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 26,995 字 · 53 頁
同じように宝塚の歌劇も、男を入れてやる必要はさらにない。なぜなれば、女から見た男役というものは男以上のものである。いわゆる男性美を一番よく知っている者は女である。その女が工夫して演ずる男役は、女から見たら実物以上の惚れ惚れする男性が演ぜられているわけだ。そこが宝塚の男役の非常に輝くところである。
歌舞伎の女形も、男の見る一番いい女である。性格なり、スタイルなり、行動なり、すべてにおいて一番いい女の典型なのである。だから歌舞伎の女形はほんとうの女以上に色気があり、それこそ女以上の女なんだ。そういう一つの、女ではできない女形の色気で歌舞伎が成り立っていると同じように、宝塚歌劇の男役も男以上の魅力を持った男性なのである。だからこれは永久に、このままの姿で行くものではないかと思う。
元来、役者(歌舞伎)は家の芸というか、家業を継ぐものだ。素人がいくら器用でも、結局第一流の役者にはなれない。役者というものは、子供のときから舞台で、何もかも自然に覚える。中年からの役者でも、それは随分いい役者も出来るだろうけれど、歌舞伎ではそれが少ない。宝塚でもやはり雰囲気で名優をこしらえるねらいを多分にもっている。