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よせとしばいと
寄席と芝居と
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《寄席と芝居と(よせとしばいと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 26,084 字 · 52 頁
但しこの狂言も春木座が先きで、歌舞伎座はあとである。
「三組盃」の作者はやはり三代目新七であったが、大切の浄瑠璃に「奴凧」が上演された。この浄瑠璃が黙阿弥の絶筆である。菊五郎が奴凧を勤めるに就いて、座方では去年の「牡丹燈籠」以上の宣伝法を案出し、一月六、七日の両日、浅草の凌雲閣、新橋の江木の塔、芝愛宕山の愛宕館の三カ所から歌舞伎座の印を捺した奴凧数百枚を放ち、それを拾って来たものには無料で見物をさせることにした。
「塩原多助」が当たり、次いで「牡丹燈籠」が当たり、更に「三組盃」が当たったので、盆と正月には寄席の読み物に限るという風になって、その七月の歌舞伎座では、又もや円朝の安中草三を上演することになった。作者は三代目新七、名題は「榛名梅香団扇画」といい、主なる役割は恒川半三郎(左団次)妙義四郎蔵(松助)安中草三、溝呂木の幸吉(菊五郎)人来鳥のお歌(栄三郎)で、この興行には団十郎も出勤し、中幕の上「繿縷錦」大晏寺堤は団十郎の春藤次郎右衛門、左団次の嘉村宇田右衛門、菊五郎の高市武右衛門、中幕の下「水滸伝雪挑」は団十郎の九紋竜史進、左団次の花和尚魯智深という役割。