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しょうねんたんていちょう

少年探偵長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《少年探偵長(しょうねんたんていちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,286 字 · 221 頁

青空文庫

「あれは、まったく可哀そうなことをしました。なにあれは、わしの双生児でもなんでもない。海外を放浪中、わしに生きうつしなところから、何かの役に立つだろうと思って、ひろってきた男じゃ。四馬剣尺の眼をくらますために、わしはチャンフーと名乗って、あの万国骨董堂をひらいたが、わしはしじゅう、出歩かねばならぬからだじゃ。そこで、近所のものに怪しまれてはならぬと思って、わしの留守中は、いつもあの男に影武者をつとめさせていたのじゃ。それがあのようなことになって……」

戸倉老人は眼をしばたたいたが、なるほど、これで、はじめてわかった。いつか山姫山の山小屋で、戸倉老人が断乎として、チャンフーが殺されたなんて、そんなことはありえないのじゃ、といい放った言葉の意味が、これではじめて、納得できるのである。

まことのチャンフーとは、戸倉老人自身であったのだ。

「なるほど、それでだいたいの事情はわかりました。それでは、私のほうに入った情報をお話しましょう」

秋吉警部は手帳をひらいて、

「御老人からいつか、淡路島一帯を捜索してみてくれというお話があったので、あちらの警察とも連絡をとって、虱つぶしに島内から、その沿岸をしらべたのですが、すると果然、耳よりな情報が入ったのです。