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しょうねんたんていちょう
少年探偵長
海野 十三
線上閱讀海野 十三《少年探偵長(しょうねんたんていちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,286 字 · 221 頁
いつのころか、ここはカトリックの修道院になって、道徳堅固な外国の僧侶たちが、女人禁制の、清い、きびしい生活を送り、朝夕、聖母マリヤに対する礼拝を怠らない。
それは秋もようやくたけた十一月のおわりのこと、二人の教師に引率された中学生五名が、このヘクザ館を見学にきた。
教師のうちの年老いたほうが、院長に面会して、館内を参観させてもらえないかと申込むと、スペイン人系の老院長はすぐ快く承諾して、若い修道僧を呼んでくれた。
「ロザリオ、このひとたちが、ヘクザ館の内部を参観したいとおっしゃる。おまえ御苦労でも、案内してあげなさい」
「は、承知しました」
長年日本に住みなれているだけあって、ヘクザ館に住む僧侶たちは、みんな日本語が上手であった。
「では、皆さん、私についておいで下さい」
「いや、どうも有難うございます」
むろん、この中学生の一行というのは、戸倉老人に秋吉警部、それから少年探偵団の同志五人である。みんなてんでに、スケッチブックやカメラなどをたずさえているが、かれらの真の目的が、写生や撮影にあるのではなく、館内の様子偵察にあることはいうまでもない。
古びて、ぼろぼろに朽ち果てた館内をひととおり見終ると、やがて若い僧侶ロザリオは、一行をヘクザの塔に案内した。