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しょうねんたんていちょう

少年探偵長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《少年探偵長(しょうねんたんていちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,286 字 · 221 頁

青空文庫

「問題はあの塔にあると思うのじゃがな。みんなも見たろうが、初代院長の聖骨をおさめてある壇、あの周囲がくさいと思うがどうじゃ」

「小父さん、そうすると、四馬剣尺もあの塔を狙っているというのですか」

「ふむ、たしかにそうだと思う。それでどうじゃろう。今夜四馬剣尺がやってくるかどうかは疑問だが、ひとつ、あの塔を、われわれの手で調べてみようじゃないか」

それに対して、誰も反対をとなえるものはなかった。

そこで修道僧たちが寝しずまるのを待って、一行七人、こっそり寝室を抜けだすと、やってきたのは古塔の一室。

時刻はすでに十二時を過ぎて、宵から降り出した雨は、ようやく本降りとなり、昼間はあれほど眺望の美を誇った塔のてっぺんも、いまや黒暗々たる闇につつまれている。

一行はその闇のなかを、懐中電気の光をたよりに、あの聖壇のまえまできたが、そのときである。少年探偵団のひとりの横光君があっと小さい叫びをあげた。

「ど、どうしたの、横光君……」

「あの音……ほら、ブーンブーンという竹トンボのような音……」

それを聞くと一同は、ギョッとしたように闇のなかで息をのんだが、ああ、なるほど、聞える、聞える、降りしきる雨の音にまじって、ブーンブーンとヘリコプターの唸り声。