輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

とうげにかんするに、さんのこうさつ

峠に関する二、三の考察

柳田 国男

線上閱讀柳田 国男《峠に関する二、三の考察(とうげにかんするに、さんのこうさつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,027 字 · 10 頁

青空文庫

一夏草を芟払わずにおけば大道も小径になる。山水が路上を流れてある所はすぐ河原になる。会津の殿様の参覲道路は、赤松の並木で一部分には敷石が残っているのに、他の一部分はすでに谷川になっている。汽車は誠に縮地の術で、迂路とは思いながら時間ははるかに少く費用は少しの余計で行く路があって見れば、山路に骨を折る人の少なくなるのは仕方がない。信濃佐久郡から上州武州へ越える道は沢山あった。碓氷のすぐ南の香坂越、中島孤島君の郷里。その南に志賀越、内山峠、与地峠、武田耕雲斎の越えた道、その南に大日向等である。岩村田以南の人が江戸に出で三峰へ参詣するのには、決して軽井沢へ廻らなかったのみならず、山脈の西と東と丸々種類のちがった産物、例えば信州の米と酒、上州の麻に煙草、江戸から来る雑貨類を互に交易するためには、少しも中山道を利用しなかったものが、鉄道は乃ち国境の山脈をただの屏風にし終り、甘楽の奥の処々の米蔵、佐久の馬の脊につけた三升入の酒樽を悉く閑却したのである。なるほど今でもちゃんとした路はある。しかし以前は馬主の総数に賦課した道路の修繕を今は双方の山口の一村が引受けるのである。