輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
線上閱讀小林 多喜二《工場細胞(こうじょうさいぼう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 91,234 字 · 184 頁
――瞬間、今迄喧しかった監房という監房が抑えられたようにシーンとなった。俺は途中まで箸を持ちあげたまゝ、息をのんでいた。
と、――その時、誰か一人が突然壁をたゝいた。それがキッかけに、今度は爆発するように、皆が足踏みをし、壁をたゝき出した。
われ/\の十一月七日を勇敢に闘った同志は、そのなかを大声で何か叫びながら、連れて行かれた。俺だちはその声が遠くなり、聞えなくなる迄、足踏みをやめなかった。
出廷
寒い冬の朝、看守が覗きから眼だけを出して、
「今日は出廷だぜ。」
と云った。
飯を食ってから、俺は監房を出て、看守の控室に連れて行かれた。皆は火鉢の縁に両足をかけて、あたっていた。「火」を見たのは、それが始めてだった。俺はその隅の方で身体検査をされた。
「これは何んだ?」
袂を調べていた看守が、急に職業柄らしい顔をして、何か取り出した。俺は思わずギョッとした。――だが、それはお守だった。
「あ、お守だよ。」
俺はホッとして云った。
看守はあやふやな、分らない顔をして、
「へ――? お守?……どうしたんだ?」
と独り言のように云った。
「おふくろがね……。