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こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

線上閱讀林 不忘《巷説享保図絵・つづれ烏羽玉(こうせつきょうほうずえ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 365,120 字 · 728 頁

青空文庫

姿見の底の割れる日が来たのである。

井底の乱闘は、乾分の掏摸などにまかせておいて、寄せ手のおもだった人たちは、奥の垂幕からかけ上がって、突如として白い袋を襲った。饗庭亮三郎である。

とわかると、それは国表の水戸で、守人の父篁大学を斬った守人にとっては親の仇だ!

内藤伊織や、帝釈丹三を片づけてしまって、里好と文次とお蔦が、看視している真ん中に、刀を与えられた饗庭亮三郎、悪鬼のごとき形相で、孝子守人の刃を受けかねている。

陽が上がった。

烏羽玉の闇は消えるであろう。

近く、三月三日を期して、水戸の志士が桜田門外の井伊大老を要撃することは、文次にはわかっているが、彼はもう、幕府の密偵ではなかった。

ちょうどこの時刻、相良玄鶯院は、へらへら平兵衛を連れて雲水の旅に出ようとしていた。そして、ただ気がかりな新太郎を守人に托そうとして、守人の帰りを待っているが、新太郎が守人を通して、お蔦にあえば、お蔦としては親子としての覚えもあろう。が、それは、お蔦と守人にとって新しく生きる道へのさまたげとはなるまい。

守人が、帰雁に饗庭亮三郎の血を塗ったとき、下から里好の乾分の一人が上がって来て、笑いながらいった。