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こうだんし
巷談師
線上閱讀坂口 安吾《巷談師(こうだんし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 10,894 字 · 22 頁
微妙な証拠は多々あげることができるけれども、他人の機密にふれるから黙っておくことにする。
しかし、私には言論自由のルールがハッキリのみこめないが、筆者には自由であり、雑誌社に自由でないというワケが、甚しく分らない。書いた責任は全部筆者にあって、もしもこれを雑誌社が載せないとなると、原稿料は先にふんだくられているし、筆者には怒られるし(彼の図体は大きい)よいところがない。かの巷談師は、かの雑誌社が、長すぎた原稿を二枚けずったカドによって絶交状をたたきつけた前歴もあり、アイツはウルサイぞ、ということになっているのである。
そんなわけで、共産党文学青年の総反撃をうけるまでは、私の巷談は坦々と物静かな道を歩いていたのであった。
私を「巷談師」とよんだのは、冒頭に録した一共産党青年のハガキで、私自身の命名ではない。私はしかしこの呼称を愛している。なんとなく私にふさわしいような気持だからである。
今年は巷談師であるが、去年までは観戦屋であった。
観戦屋というのは、よろず勝負ごとを見物して、観戦記をかく商売である。これに似たのに、覆面子とか北斗星とかノレンの古い老練家がいるが、彼らは私とちがって、ダテや酔狂(ヤジウマ根性ということ)で観戦記をかいているわけではなく、腕に覚えの特技によって心眼するどく秘奥を説く人々である