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ひらがげんないとりものちょう

平賀源内捕物帳

久生 十蘭

線上閱讀久生 十蘭《平賀源内捕物帳(ひらがげんないとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 19,159 字 · 39 頁

青空文庫

……いかにもお美しく、たおやかなお方ですがあまりにもお妬みの心が強く、心変りがするようなことがあったら、お前も相手の女も決して生かしてはおかぬというようなことを、繰返し繰返し仰せられます。痴話のなんのという段ではなく、顔を蒼白ませて、呪言のように言われるのですから、さすがのあちきも恐しくなり、従って心も冷えますから、急に瘧が落ちたようになる。三度の文も一度になり、仮病をこしらえたり旅へ出たり、何とかして遠退く算段ばかり。とうとう、ふっつりと縁は切れましたが、それでも、二人が初めて出逢った一月の三日には、この十年の間、欠かさず細々と便りがございます」

源内先生は、ふう、と息をついて、

「これは大した執念だ。……して、その殺手姫さまといわれる方は、どこにどうしていられる」

「噂に聞きますとお父上さまのお亡くなりになった後、何かたいへんにご逼迫なされ、江戸の北の草深いところに、たった一人で住んでいられるということでございます」

行きついた所

「どうだ、わかったか」

「へえ、わかりました」

「どんな工合だった。餌取は白状したか」

伝兵衛、この冬空に、額から湯気を立て、