輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
いくどめかのさいご
幾度目かの最期
久坂 葉子
線上閱讀久坂 葉子《幾度目かの最期(いくどめかのさいご)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 31,392 字 · 64 頁
この年はじめには、緑の島を熱愛していました。そして、彼を誤解したため、自ら命をたつ行動をし、その揚句には生きかえって、肺病になった。私は、何という女でしょう。今は、鉄路のほとりを愛しきっているのです。小母様、もう一度会いたいと思う。だけど不可能です。明日、私は武生へ旅立つべきでしょうか。武生へゆく旅費はあるのです。
小母様、私はこれをよみかえしはしません。よみかえす勇気はないのです。これは、私の最後の仕事。これは小説ではない。ぜんぶ本当。真実私の心の告白なんです。だから、これを小母様によんで頂いたら、或いは、雑誌に発表されたら、私は生きてゆけないでしょう。鉄路のほとりは、虚構でなしに、本当のことだけを書けと私に云いました。
これがそうです。私はこれを発表するべくして、死ぬでしょう。私の最期の仕事なんですから。そして、富士氏におくるよりも先に、鉄路のほとりへよんでもらいましょう。そして私は、彼の意志にまかせて、破るなり、或いは小母さんのところへ持って行ってもらうなり、雑誌にのせてもらうべく、富士氏の所へもって行ってもらうなり致しましょう。
小母様、私は静かな気持になれました。