輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しきぶこうじ

式部小路

泉 鏡花

線上閱讀泉 鏡花《式部小路(しきぶこうじ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 74,847 字 · 149 頁

青空文庫

いづれ幾干か飲代でございましょう。それとも、お嬢と、おかみさん、二人へ御婦人ばかりだから、また仕事でもしようというんで様子でも見に来せやあがったか。

から段々落ちに、酒も人間も悪くなって、この節じゃ、まるで狂犬のようですから、何をどう食ッてかかろうも知れませんや。何しろ火の玉なんでね。彼奴の身体のこすりついた処は、そこから焦げねえじゃ治まらんとしてあるんで。へい鼬が鳴いてもお呪禁に、柄杓で三杯流すんですから、おかみさん、さっさと塩花をお撒きなさいまし。おかみさん、」

といったが、黙っている。

「え、おかみさん。」

頸を垂れて屈託そう、眉毛のあとが著るしく顰んで、熟と小首を傾けたり。はてこの様子では茶も菓子もと悟ったが、そのまま身退くことを不得。もう一呼吸ずるりと乗出し、

「何、また何でさ、私どもが、しばらく見張っていてお上げ申しても宜いんでさ。いよいよとなりますりゃ、内にゃ、親方も、今日はどこへも出ないでいるんで、」

「いいえね。」

と女房は、煙管の鴈首を、畳に長くうつむけたるまま、心ここにあらずでもなかったらしい。

「いくらか、飲代どころなら構いはしないけれど、お前さんの話しぶりでもその今の愛吉とかいう若い衆が、火の玉だの、火柱だの、炎だの、小火だの、と厭にこだわッているから心配なんだよ。