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のちのなりひらぶんじ

後の業平文治

三遊亭 円朝

線上閱讀三遊亭 円朝《後の業平文治(のちのなりひらぶんじ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 109,545 字 · 216 頁

青空文庫

相手の蟠龍軒を討洩らし、心当りを捜す内、母の大病に心を引かれ、今日(きょう)まで惜(おし)からぬ命を存(なが)らえていたが、もうお母様(っかさま)を見送ったからにゃア後(あと)に少しも思い残すことはない、此の上は罪に罪を重ねても貴様を助けにゃア己(おれ)の義理が立たない、さアお役人衆(やくにんしゅ)、お手数(てかず)ながら此の文治に縄を打って、友之助と共に奉行所へお引立て下せえ、それとも乱暴者と見做(みな)し此の場に切捨てるというお覚悟なら、遺憾ながら腕の続く限り根(こん)限りお相手致します、如何(いか)に御処分下さるか」

と詰寄せまする。橋の上から四辺(あたり)は一面の人立(ひとだち)で、往来が止ってしまいました。

甲「こゝは往来だ、何を立っていやがるのだえ、さア/\歩け歩け」

時に亥太郎國藏の両人口を揃えて、

「静かにしろ、ぐず/\すると打殺(ぶちころ)すぞ」

野次馬「やア豊島町の乱暴棟梁だ、久しく見掛けなかったが、また始めたぞ」

流石(さすが)の与力も文治と聞いて怖気付(おじけつ)き、一先(ひとま)ず文治と友之助の両人を江戸橋の番屋へ締込みましたが、弥次馬連は黒山のようでございます。