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いとこへのてがみ
従妹への手紙
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《従妹への手紙(いとこへのてがみ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。
N3 · 進階 · 新字新假名 · 5,554 字 · 12 頁
大きい角テーブルがあって、そこにアルミニュームの鉢、サジなどがキレイにうんと積み重ねてある。
私たちは、一番年下の級の子供たちの間に挾って坐っている。子供たちがこっちをみる。私たちも子供たちをみる。そして互に笑い出す。――何のこだわりもない、実にいい心持です。
やがて食事当番の子供が二人がかりで大きいお鍋を運んで来て、角テーブルの上へおきました。ポーポー湯気がたって、美味そうな匂いがする。スープです。
別の当番の子供たちが、それを順ぐりにアルミの鉢に入れてくばる。
そこへ、
「子供たち!」
と、さっきの白髪の女先生が入って来ました。
「一寸しずかにして下さい。そして、私のいうことをきいて下さい」
大賑やかなガヤガヤがぴったりしずまった。
「誰か、きょう、地下室のガラス窓にボールをぶつけてこわした人があります」
さては、お小言か。こわした者は出ていらっしゃいと、わたしどもが小学校でやられた時の通りに進むかと思っていると、ソヴェト同盟では、ちがう。先生はしずかに言葉をつづけ、
「もちろんそそうでこわしたのはわかっています。私はそれを信じていますよ。けれどもね、子供たち! あの破れたガラスは非常に厚いいいガラスで、特別地下室のために製造されたものだったんです、残念なことにそれがこわれた。