輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
おんがくどけい
性に眼覚める頃
室生 犀星
線上閱讀室生 犀星《性に眼覚める頃(おんがくどけい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 10,495 字 · 22 頁
どれもこれも一様に日本語がかなり出来るのも、妙にその発音が稚い子供のように寂しかった。三日もつづけて通っている私は、彼らの道具をあつかったり、ハリガネを張ったり木屑を掃いたりして同じい仕草を、昨日と同じいようにのんびりと倦るそうにしているのを二度も三度も見ているわたしであるゆえに、これも又物憂そうな目付でながめ込むのであった。マテニの出ないときのわたしは、わざわざ忙しいひまを盗んででてきたことのはかな過ぎることや、少々ばかばかしい恥かしさを感じることや、誰か知りあいに見られはしないかと、そういう気ばかりあせりいらいらしていた。そのためか種々な危険を予想すべき筈の芸当が、だんだん目に馴れてしまってそれさえも物珍らしくなくなって了った。ただそういう仕業に慣れているために、本人は何んでもなく遣っていて、それほど危ない命がけのほどのものでないという風に、わたしの心はずうずうしく馴れて了った。けれども何故かマテニの空中移乗をみるときには、ふしぎにそのふやけた気もちから離れて、いつもハッとして物に驚異する気もちを失わなかった。わたしの手には汗とあぶらと、その目には類いまれな花を翳しつけられているように、その匂いにあこがれていた。