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かいじんにじゅうめんそう
怪人二十面相/少年探偵団
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《怪人二十面相/少年探偵団(かいじんにじゅうめんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 212,130 字 · 422 頁
不安の一夜
もう釣りざおなんか見向きもしないのです。
「ありがとう、ありがとう。これでわしも百万の味方をえた思いです。」
老人は胸をなでおろしながら、くりかえしくりかえし、お礼をいうのでした。
不安の一夜
日下部左門老人が、修善寺でやとった自動車をとばして、谷口村の「お城」へ帰ってから、三十分ほどして、明智小五郎の一行が到着しました。
一行は、ピッタリと身にあう黒の洋服に着かえた明智探偵のほかに、背広服のくっきょうな紳士が三人、みな警察分署づめの刑事で、それぞれ肩書きつきの名刺を出して、左門老人とあいさつをかわしました。
老人はすぐさま、四人を奥まった名画の部屋へ案内して、壁にかけならべた掛け軸や、箱におさめて棚につみかさねてある、おびただしい国宝的傑作をしめし、いちいちその由緒を説明するのでした。
「こりゃあどうも、じつにおどろくべきご収集ですねえ。ぼくも古画は大すきで、ひまがあると、博物館や寺院の宝物などを見てまわるのですが、歴史的な傑作が、こんなに一室に集まっているのを、見たことがありませんよ。
美術ずきの二十面相が目をつけたのは、むりもありませんね。ぼくでもよだれがたれるようですよ。