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かいいくらやみまつり

怪異暗闇祭

江見 水蔭

線上閱讀江見 水蔭《怪異暗闇祭(かいいくらやみまつり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,923 字 · 26 頁

青空文庫

異名を五郎助七三郎と申しますが、七三郎が本名で五郎助は梟の啼き声から取ったのでございますがね」

「それで今、お前の仲間は」

「仲間は日本国中にどのくらいあるか知れませんが、関東だけでざっと五百二十人ばかり、でも本統に夜目の利く奴は、僅かなもので、ようやく五人でございました。今から六年前のちょうど今月今日召捕られまして、八月十九日に小塚っ原でお仕置を受けました鼠小僧次郎吉なんか、その五人の中には入って居りません。あんな野郎はまだ駆出しで」

「その五人というのは……」

「そう申しては口幅っとうございますが、先ずこう申す五郎助七三郎が筆頭で、それから夜泣きの半次、逆ずり金蔵、煙の与兵衛、節穴の長四郎。それだけでございます」

「変な名だな。それがみな、暗闇祭へ来たのか」

「揃って来たこともありましたが、近在の百姓衆の財袋を抜いたところで高が知れております。しかし、まあ、悪戯をするのが面白いんで、たとえば神様のいらっしゃる境内をも憚らず、暗闇を幸いに、男女が密談などしているのを見付けては、知らない間に二人の髷をちょん切って置いたりなんかして、脅かしてやりまして、以後そんな不謹慎な事をしないように誡めてやりますので」