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おそろしきつや
恐しき通夜
海野 十三
線上閱讀海野 十三《恐しき通夜(おそろしきつや)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 15,092 字 · 30 頁
そこで三人の間にどっと爆笑が起った。だが反響の多いこの室内の爆笑は大変賑かだったが、一旦それが消えてしまうとなると、反動的に、墓場のような静寂がヒシヒシと迫ってくるのだった。
「キキキッ」
とまた鳴いた。
「可哀想に、鳴いているな」そう云って大蘆原軍医は、大きい鉄枠のなかを覗きこんだ。そこには大きな針金で拵えた籠があって、よく肥ったモルモットが三十匹ほど、藁床の上をゴソゴソ匍いまわっていた。
「じゃ、そろそろ実験にとりかかろうじゃないか」と星宮理学士が、腰をあげて、長身をスックリと伸した。
「よかろう」研究班長の川波大尉は、実験方針書としるしてある仮綴の本を片手に掴みあげた。「第一測定は、午後九時カッキリにするとして、まず実験準備の方をテストすることにしよう。大蘆原軍医殿に、モルモットを硝子鐘のなかに移して貰おう。それから、星宮君は、すぐ真空喞筒を回転してくれ給え」
航空大尉と、理学士と、軍医との協同実験が始まった。これは川波大尉が担任する研究題目で、航空学に関する動物実験なので、気圧の低くなった硝子鐘のなかに棲息するモルモットの能力について、これから一時間毎に、観測をしてゆこうというのだった。