輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あいとにんしきとのしゅっぱつ

愛と認識との出発

倉田 百三

線上閱讀倉田 百三《愛と認識との出発(あいとにんしきとのしゅっぱつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 64,420 字 · 129 頁

青空文庫

その人類の隷属と自由との境を画する月にきらめく銀流のような一線は何であるか。それは認識である。生命の自己認識の努力である。じつに西田氏ほど認識を神秘化した哲学者はあるまい。認識は氏の哲学のアルファでありまたオメガである。氏によれば認識の性質のなかに自由の観念が含蓄されている。自然現象においてはある一定の事情よりは、ある一定の現象を生ずるのであってその間に毫釐も他の可能性を許さない。全く盲目的必然の因果関係によりて生ずるのである。しかるに「知る」ということには他の可能性が含まれている。歩むことを知るというには歩まずとも済むという可能性が含まれている。われらの行為がたとい必然の法則によりて生ずるともわれらはみずからそれを知るがゆえに自由なのである。われらは他より束縛せられ、圧抑せらるるとも、みずからそのやみがたき事情を知るときにはその束縛、圧抑を脱して安らかな心を持することができる。天命の免れがたきを知り、自己のなすべき最善のことをなして毒盃を含んで自殺したるソクラテスの心境はアゼンス人の抑圧を超越して悠々として自由である。氏はパスカルの語を引いて、「人は葦のごとく弱し。