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わがじんせいかん

我が人生観

坂口 安吾

線上閱讀坂口 安吾《我が人生観(わがじんせいかん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,108 字 · 15 頁

青空文庫

だから、誰か演出の助手が必要だし、音楽家との密接な共力の必要のことなど考えると、そういう人間関係の煩労に、考えただけでも堪えられなくなってしまう。

結局、小説を書いてるほかに手がないということになる。事、志とちがう点も、なきにしもあらず、なのである。決して、物臭さではない。時々、やりはじめるが、完成しないだけなのだ。

★

私は、弟子というのも好きではない。私は誰の弟子でもなかったが、誰の先生になりたいとも思わない。

第一、弟子というものが、先生に似たら、もう、落第だ。半人前にもなれやしない。自分に似たものを見るのは、つらい。

しかし、芥川賞の選者をひきうけてから、責任を感じているので、なるべく同人雑誌に目を通すだけの殊勝な心を起すようになった。私が人のためにしてあげられることは、それだけだ、と、なさけない限度を心得ているからである。

芥川賞の委員会で、佐藤春夫さん、岸田国士さんの選者ぶりが、一番私にはおもしろい。お二人ともリリックな、その作品の幅は狭い方々だが、選者としての目が非常にひろいのが、好ましいのである。佐藤さんの弟子はたいがい先生に似ておらず、非常に雑多であるが、選者としての佐藤さんも、まことに不偏不党、目がひろい。