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せんそうはわたしたちからすべてをうばう
戦争はわたしたちからすべてを奪う
宮本 百合子
線上閱讀宮本 百合子《戦争はわたしたちからすべてを奪う(せんそうはわたしたちからすべてをうばう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,456 字 · 25 頁
わたしたちの日常をみたしている個々の現象の社会的な原因を理解し、そこに近代の階級社会の矛盾を見出すところに、婦人の社会的自覚がとどまっているだけでは、十分でないこんにちの世界になっている。階級のある現代の社会で、世界の最大多数者である人民が、こんにち、歴史のテーマとして、人民としての生存の根底をおびやかす戦争にあくまで反対することは、人民の現実である。
石川達三の「風にそよぐ葦」一四四回に、こういう一節があった。「日本の心ある知識階級は、日本の永世中立をのぞんでいる。武装せざる国家、永久平和の国家となることをのぞんでいる。」「しかし葦沢悠平は空想家ではなかった。戦いに敗れ、戦争がいやになったからと言って、それで永世中立ができるものなら、何の苦労もいらないのだ。中立とは(あらゆるギセイを払って)購うべきものであり、永久平和を守ることは、戦うことより困難であることを知っていた。」「日本だけが、この次の大戦から保護されるということは有り得ないだろう。現実を忘れた空想的な平和論は八紘一宇の思想と相通ずる軽薄な夢にすぎない。」
日本最大の毎日新聞を通じて、数百万の読者がこの思想をよみ、何と考えるであろうか。