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せんそうろん
戦争論
線上閱讀坂口 安吾《戦争論(せんそうろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 10,716 字 · 22 頁
要するに、世界が単一国家にならなければ、ゴタゴタは絶え間がない。失地回復だの、民族の血の純潔だのと、ケチな垣のあるうちは、人間はバカになるばかりで、救われる時はない。
然し、武器の魔力が人間の空想を超えた以上、もはや、戦争などが、できるわけはないのだ。こゝに至っては、もう戦争をやめ、戦争が果してきた効能を、平和に、合理的な手段で、徐々に、正確に、果して行かなければならない。
国際間に於ては、戦争がある種の効能を果してきた如くに、各人の間に於ても、その各人の争いが、今日の法治国の秩序をきずいてきたのであった。
国際間に於ては、単一国家が平和の基礎であるに比し、各個人に於ては、家の問題の解決が、最後の問題となるのだろうと、私は考えているのである。
家も、又、垣の一つだ。何千年の人間の歴史が、この家の制度を今日まで伝承してきたからと云って、それだから、家の制度が合理であるとは云えない。
両親とその子供によってつくられている家の形態は、全世界の生活の地盤として極めて強く根を張っており、それに反逆することは、平和な生活をみだすものとして罪悪視され、現に姦通罪の如き実罪をも構成していた。