輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

いまどぎつね

文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会

小山内 薫

線上閱讀小山内 薫《文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会(いまどぎつね)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 3,424 字 · 9 頁

青空文庫

女の膝

私の実見は、唯のこれが一度だが、実際にいやだった、それは曾て、麹町三番町に住んでいた時なので、其家の間取というのは、頗る稀れな、一寸字に書いてみようなら、恰も呂の字の形とでも言おうか、その中央の棒が廊下ともつかず座敷ともつかぬ、細長い部屋になっていて、妙に悪るく陰気で暗い処だった。そして一方の間が、母屋で、また一方が離座敷になっていて、それが私の書斎兼寝室であったのだ。或夜のこと、それは冬だったが、当時私の習慣で、仮令見ても見ないでも、必ず枕許に五六冊の本を置かなければ寝られないので、その晩も例の如くして、最早大分夜も更けたから洋燈を点けた儘、読みさしの本を傍に置いて何か考えていると、思わずつい、うとうととする拍子に夢とも、現ともなく、鬼気人に迫るものがあって、カンカン明るく点けておいた筈の洋燈の灯が、ジュウジュウと音を立てて暗くなって来た、私はその音に不図何心なく眼が覚めて、一寸寝返りをして横を見ると、呀と吃驚した、自分の直ぐ枕許に、痩躯な膝を台洋燈の傍に出して、黙って座ってる女が居る、鼠地の縞物のお召縮緬の着物の色合摸様まで歴々と見える