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かんのう
文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会
岩村 透
線上閱讀岩村 透《文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会(かんのう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 4,976 字 · 12 頁
様な恐ろしい事が、度々ありました」というので、弟は膝を進めて、「一躰、それは如何な事だった」と強いて訊ねたので、遂に小使が談したそうだが、それはこうであったというのだ。一躰、この小使部屋のあるところというのは、中庭を間に、一方が死体室で、その横には、解剖学の教室があるのだが、この小使が初めて来たのが、恰も冬のことで、夜一人で、その部屋に寝ていると、玻璃窓越しに、戸外の中庭に、木枯の風が、其処に落散っている、木の葉をサラサラ音をたてて吹くのが、如何にも四辺の淋しいのに、物凄く聞えるので、彼も中々落々として寝込まれない。ところが、この小使部屋へは、方々の室から、呼鈴の電線がつづいているので、その室で呼ぶと、此処で電鈴が鳴って、その室の番号のついてる札が、パタリと引繰返るという風になっているのだが、何しろ、彼も初めての事なので、薄気味悪るく、うとうとしていると、最早夜も大分更けて、例の木枯の音が、サラサラ相変らず、聞える時、突然に枕許の上の呼鈴が、けだだましく鳴出したので、おやおや今時分、何処の室から、呼ぶのだろう、面倒臭いことだなどと思いながら、思わず、ひょこり頭を擡げて、それを見上げると、こは如何に、その札の引繰返っている