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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 129,076 字 · 256 頁
そのお金だって、いちどきに沢山儲ける実業家ではなし、大臣は貧乏だったから、なかなかあれでも心にかけて積んでおいて下さったのです。よけいなものが出来ると、これはお前の分にして銀行へ入れておいてやろうといったり、臨時のことで株券なんぞが手にはいると、お前のものにしておいてやるからといって、その場で下さるものを銀行へ入れておいただけだったのです。ですから当然自分のものだと思っていたのです。それをいくら問いあわせても返事をしてくれずにほっておいたのちに、井上さんへ呼ばれるといまの話――個条書きの一件なのです。
一 貞操を守る事、
一 子供の教育を自儘になさざる事、
一 犯りに外出いたすまじき事、
そんなことを読みあげて判をおせって……」
語るものも、聞くものも、顔を見合せて失笑した。
「あたし夫人じゃない、妾ですっていってやったの」
なんという簡にして要を得た、痛快な答えではないか?
七
「そうすると怒ったのおこらないのって、あの有名な癇癪玉でしょう、それを破裂させたのです。馬鹿ッ、貴様はッて怒鳴ったのですけれど、あたしゃあ怖いことはないから言ってやりましたわ。