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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 129,076 字 · 256 頁
が持上り、小糸氏は将来絵筆をとらぬとかいうような事が伝えられた。口さがない楽屋雀はよい事は言わないで、何かあると、緑の朝ですかねというような反語を用いた。その評判を逆転しようとしたのが松竹会社の策略であった。松竹は芸術座を買込み約束が成立すると、その魁に明治座へ須磨子を招き、少壮気鋭の旧派の猿之助や寿美蔵や延若たちと一座をさせ、かつてとかく物議の種になった脚本をならべて開場した。
二番目には寿美蔵延若に、谷崎潤一郎作の小説の「お艶殺し」をさせることになった。これは芸術座が新富座で失敗した狂言である。お艶を須磨子が、新助は沢田正次郎が演じて不評で、その後直に沢田が退座してしまったのを出させ、その代りに中幕へ「祟られるね」というような代名詞につかわれている「緑の朝」を須磨子に猿之助が附合うことになった、無論菊五郎にはめ、男にした主人公を原作通り女にして須磨子の役であった。
稽古の時分に須磨子は流行の世界感冒にかかっていた。丁度私が激しいのにかかって寝付いているとA氏が見舞に来られて、私が食事のまるでいけないのを心配して、島村さんも須磨子も寝ているがお粥が食べられるが、初日が目の前なので二人とも気が気でなさそうだとも言っていられた。