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めいじびじんでん
新編 近代美人伝 (上)
長谷川 時雨
線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (上)(めいじびじんでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 129,076 字 · 256 頁
とは、幕府直参でない、地方侍の出世という意味で、決して今日のように民衆の時代ではなかった。美人の型もおのずから法則があった。
とはいえ、徳川三百年の時世にも、美人は必ずしも同じ型とはいえない。浮世絵の名手が描き残したのを見てもその推移は知れる。春信、春章、歌麿、国貞と、豊満な肉体、丸顔から、すらりとした姿、脚と腕の肉附きから腰の丸味――富士額――触覚からいえば柔らかい慈味のしたたる味から、幕末へ来ては歯あたりのある苦みを含んだものになっている。多少骨っぽくなって、頭髪などもさらりと粗っぽい感じがする。羽二重や、絖や、芦手模様や匹田鹿の子の手ざわりではなく、ゴリゴリする浜ちりめん、透綾、または浴衣の感触となった。しかしこれは主に江戸の芸術であり、風俗である。京阪移殖の美人型が、漸く、江戸根生の個性あるものとなったのだった。錦絵、芝居から見ても、洗いだしの木目をこのんだような、江戸系の素質を磨き出そうとした文化、文政以後の好みといえもする。――その間に、明治中期には、中京美人の輸入が花柳界を風靡した――が、あらそわれないのは時代の風潮で、そうしたかたむきは、京都を主な生産地としている内裏雛にすら、顔立ち体つきの変遷が見られる。