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あゆむ
日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三)
戸田 豊子
線上閱讀戸田 豊子《日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三)(あゆむ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 21,183 字 · 44 頁
四
源ちゃんがそう言った。
此の二度の大衝突で松金争議団は十一人の犠牲者を出した。そのうち七人は起訴されてUの刑務所へ廻された。村田留吉も無論そうであった。
四
此の頃、争議団本部宛に、松金の犠牲者と家族に対するメッセージを送った団体があった。
次には、この団体の活動と任務を説明したリーフレットを送って寄こした。この会は馬鹿に永い難しい名称を持っていた。
リーフレットはクリップで綴じたプリント刷りで、裏表紙に乳呑児を抱いた、ほうけ髪のお内儀さんのカットがついていた。それが妙におふじの心を惹きつけた。しかし、まだ手に取ってろくろく読まない内に幹部の木村に取り上げられてしまった。
同じ幹部の鉄ちゃんがすでに組合員全体に配布してしまったリーフレットを、木村は一々回収して歩いた。
「我々の組合から出た犠牲者は我々の手で救援してゆくのが当然じゃないか、家族だって吾々が面倒見られるだけ面倒みてるじゃないか、こういう奴等が策動し出すから我々に対して警察の弾圧がひどくなって来るんだ! 諸君は羊の仮面を冠れる狼に充分警戒しなくては不可ない!」
木村は何処へ行ってもそう言った。