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しゅんせつせん
日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集
葉山 嘉樹
線上閱讀葉山 嘉樹《日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集(しゅんせつせん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 34,935 字 · 73 頁
道は上げ潮の運河の上の橋にかかっていた。私は橋の上に、行李を下してその上に腰をかけた。
運河には浚渫船が腰を据えていた。浚渫船のデッキには、石油缶の七輪から石炭の煙が、いきなり風に吹き飛ばされて、下の方の穴からペロペロ、赤い焔が舌なめずりをして、飯の炊かれるのを待っていた。
団扇のような胴船が、浚渫船の横っ腹へ、眠りこけていた。
私は両手で顎をつっかって、運河の水を眺めていた。木の切れっ端や、古俵などが潮に乗って海から川の方へ逆流して行った。
セコンドメイトは、私と並んで、私が何を眺めているか検査でもするように、私の視線を追っかけていた。
私は左の股に手をやって、傷から来た淋巴腺の腫れをそうっと撫でた。まるで横痃ででもあるかのように、そいつは痛かった。
――横痃かも知れねえ。弱り目に祟り目だ。悪い時ゃ何もかも悪いんだ。どうなったって構やしない。――
「その代りなあ、淋しい死に方はしやしないからな」
私は、ほつれた行李の柳を引き千切って、運河へ放り込みながら、そう云った。
「おい! そんな自棄を云うもんじゃないよ。それよりも、おとなしく『合意雇止め』