輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

にほんせいしんしけんきゅう

日本精神史研究

和辻 哲郎

線上閱讀和辻 哲郎《日本精神史研究(にほんせいしんしけんきゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 208,277 字 · 415 頁

青空文庫

であることも我らには興味深い。ひとりで喜ぶには堪えぬ、喜びを別ちたい、ともにしたい、――これは叙情詩を産み出す根本の動力ではないか。かくのごとき巧みな表出法は一般に『万葉』の歌の特色であり、そうして『古今』の歌に見られないものである。

しかし『古今』の歌人は、前に指摘したごとく、『万葉』の歌人と異なった感情を歌おうとする。たとえばこまかい情調の陰影のごとき。そうしてそのためには『万葉』の率直な表現法は間に合わぬのである。「現にはさもこそあらめ」という表出のごとき、『万葉』の歌人には到底見られない。彼らは人目をはばかる恋を一つの鋭い瞬間において表現することはできるが、その恋全体を背景としてそこににじみ出る心の影を軽く現わすというごとき技巧は知らぬのである。また彼らは「夢」をいうことはできても、「夢てふものは」と言うことはできぬ。名残り惜しい夜明けを詠嘆することはできても、「事ぞともなく明けぬるものを」と嘆くことはできぬ。すべてこれらの、瞬間でなくして歴史的な、また個々ではなくして類型的な、情緒の表出には、『古今』の歌人はその独特な技巧を発達させたのである。