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めいじのせんそうぶんがく

明治の戦争文学

黒島 伝治

線上閱讀黒島 伝治《明治の戦争文学(めいじのせんそうぶんがく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,887 字 · 24 頁

青空文庫

だから、そのなかに、日本ブルジョアジーの特色の一つをなす、軍事的性質が反映しているのは、怪しむに足りない。

国木田独歩は、明治二十七八年の戦争の際、国民新聞の従軍記者として軍艦千代田に乗組んでいた。その従軍通信のはじめの方に、

「余に一個の弟あり。今国民新聞社に勤む。去んぬる十三日、相携へて京橋なる新聞社に出勤せり。弟余を顧みて曰く、秀吉の時代、義経の時代、或は又た明治の初年に逢遇せざりしを恨みしは、一、二年前のことなりしも、今にしては実に当代現今に生れたりしを喜ぶ。後世少年吾等を羨むこと幾許ぞと。余、甚だ然りと答へ、ともに奮励して大いに為すあらんことを誓ひき」と。明かに×××的意義を帯びていた日清戦争に際して、ちょうど、国民解放戦争にでも際会したるが如き歓喜をもらしている。また、威海衛の大攻撃と支那北洋艦隊の全滅を通信するにあたっては、「余は、今躍る心を抑へて、今日一日の事を誌さんとす」と、はじめている。これによって見ても、独歩が、如何に当時のブルジョアジーの軍国主義的傾向を、そのまゝ反映していたかゞ伺える。更に、日露戦争後に到っても独歩がやはり軍事的ブルジョアジーのイデオロギーに立っていたことは、「号外」