輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 24,354 字 · 49 頁
水天宮から人形町の通りは、夜は一面の大ローソクあかあかと昼をあざむくばかり。見世物、露店、植木屋、ズラリならびつめて客をひく。
人形町の商店がこの日に限って夜中まで営業するのは当然のことである。しかし、又、この賑いを目の前にして、全然遊びに出されないのも切ないから、半々にわけて、夜の八時から休みをもらうというのは大そう親切なやり方である。こんなところを見ると、藤兵衛は思いやりのある主人であるらしい。
「おまえは一晩縁日の賑いをたのしんでいたわけだね」
「いいえ。私はもう水天宮の縁日は十年もの馴れッこで、縁日なんぞ、そうブラつきは致しません。この一日から十五日まで、寄席の金本に、円朝がかかっております。西洋人情噺、十五日の連続ものでございます。今月の金本は前代未聞の大興行と申すのでしょう。円朝、円生、円遊、円右、馬車の円太郎、ヘラヘラ万橘、金潮、新潮の落語、手品が、西洋手品天下一品の帰天斎正一に女テジナの蝶之助、水芸の中村一徳、鶴枝の生人形、そこへ新内が銀朝ときてます。ほかに女清元の橘之助、女新内の若辰などと、一流どころの真打をズラリとそろえた番組、こんな大それた番組は二度と再びあることではございません。