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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 24,951 字 · 51 頁
息綱を使うには海底の状態を知っているのが要件なのだ。
彼女らは黙々と梯子を降る。それにしても、この二人の海女の肢体はスクスクと良くのびている。真ッ白な長い脚も美しいが、キリキリと腹帯をしめた細い腰を中にして、胸のふくらみ、豊かな腹部が目を打つのだ。白布に覆われているために、妖しい夢の数々を全てよみがえらせてしまうようだ。
畑中も小舟にのりこんだ。彼が山立てしておいた海面へ小舟は進んでゆくのである。四名の男女はタコメガネをかけ口中にナイフをくわえて十尋に足らぬ浅海から順次潜水をはじめる。その海底は見渡す限り花リーフの大原野であった。大きな魚が逃げもせず目を光らせているのもあれば、悠々と通りすぎて行くのもある。礁にかこまれた広い砂原にでる。そこに大きな皿を二枚立てたように並んでいるのが白蝶貝であった。近づくとスウと蓋を閉じてしまう。強いヒゲですがりついているから、手でひいても動かない。小刀でヒゲを切って採るのである。リーフ原の海底には急潮がうずまいて、相当に翻弄される。しかし、色彩が豊富で、美しく、魔魚毒蛇の幻想に悩むことがないのであった。
十米から二十米、三十米の海底に、綱につけた四貫ほどの鉛を抱いて急降下する。