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めいじかいか あんごとりもの
明治開化 安吾捕物
線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 24,951 字 · 51 頁
この船の船室は前後二房に分離されていて、一方は船員一同の雑居室であるし、一方は船長室のほかに三室あって、八十吉と清松夫婦は各々一室を占め、それまで一室を占めていた今村は竹造との同居を余儀なくせしめられている。彼らは便所なども他の船員とは別個のものを使用し、全く両者は分離された生活を営んでいた。船員たちは船長室の前を通らなければ奥の三室へ赴くことが不可能であった。もしも船長がその廊下に鍵をかければ何人も彼らの生活にふれることはできないのである。畑中は水火をくぐってきた豪の者、五十嵐が大力の乱暴者でもビクともするような者ではない。
「女をまわせとは何事だ。かりそめにもこの畑中がお預りした客人、お前らの手の届くものではないぞ。この船中に女などは居ないと思うがよい」
しかし五十嵐は尚も執念深くキンにすり寄ろうとするから、畑中もたまりかねて襟首をとって突きとばす。武道に達しているから、五十嵐は一たまりもなく廊下の外へケシ飛んで、恨めしげに起き上り、
「よくもやったな。いつまでも貴様の一人占めにさせておくものか。オレにも覚悟がある。覚えていろ」
捨てゼリフを残して立ち去った。