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めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

線上閱讀坂口 安吾《明治開化 安吾捕物(めいじかいか あんごとりもの)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 23,970 字 · 48 頁

青空文庫

「そのお嬢さんのオナカの子はどう始末をしたのだね」

「私がヒマをもらうまでは、まだその儘だったと思いますよ。花田先生がついておいでだから、いつでも、どうにかなったでしょうとも」

「胎児の父は誰だと思うかね。思う通り、言ってごらん」

「それは分りやしません。ですが、奥へ出入りする男といえば、旦那様、お兄様、花田先生、この御三方のほかにはありません」

「博司さんの男友だちは」

「そんな方は奥へ出入りなさいません」

意外なことが分ったが、最も重大な人物博司は海外に退去し、今や秘密を知る唯一の人物、植木屋の甚吉はまったく行方が知れない。こうなると、海の外まで追って行くことはできないから、どうしても植木屋を探さなければならないことになった。再び親方を訪れて、

「どうだろう。甚吉の友だちというのは居ないだろうか」

「それが、それ、先日もお話いたしましたが、生意気な野郎で、名人気どり、仲間を怒らせやがるばかりで、仲良しなんて一人だって居やしませんや。色女なら一人ぐらいは居たかも知れませんが、あッちこッち手当り次第、別にこれという極った女は少いようで。あの野郎ばッかりは、こッちで身を堅めさせてやろうという気持になりませんや。