輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

せいざ

星座

有島 武郎

線上閱讀有島 武郎《星座(せいざ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 118,460 字 · 235 頁

青空文庫

突然清逸の注意は母家の茶の間の方に牽き曲げられた。ばかげて声高な純次に譲らないほど父の声も高く尖っていた。言い争いの発端は判らない。

「中島を見ろ、四十五まであの男は木刀一本と褌一筋の足軽風情だったのを、函館にいる時分何に発心したか、島松にやってきて水田にかかったんだ。今じゃお前水田にかけては、北海道切っての生神様だ。何も学問ばかりが人間になる資格にはならないことだ」

「じゃ何んで兄さんにばっか学問をさせるんだ」

「だから言って聞かせているじゃないか。清逸が学問で行くなら、お前は実地の方で兄さんを見かえしてやるがいいんだ」

純次は黙ってしまった。父は少し落ち着いたらしく、半分は言い聞かすような、半分は独語をいうような調子になった。

「中島は水田をやっているうちに、北海道じゃ水が冷っこいから、実のりが遅くって霜に傷められるとそこに気がついたのだ。そこで田に水を落す前に溜を作っておいて、天日で暖める工夫をしたものだが、それが図にあたって、それだけのことであんな一代分限になり上ったのだ。人ってものは運賦天賦で何が……」

そのあとは声が落ち着いていくので、かすれかすれにしか聞こえなくなった。