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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(五)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 215,744 字 · 434 頁

青空文庫

今どきの師匠にゃあ珍らしいじゃありませんか」

「めずらしい方だな。奉行所へ呼び出して、鳥目五貫文の御褒美でもやるか」と、半七は笑った。

「師匠はまあそれとして、さてその腕の一件だが……。その唐人飴屋というのは何奴かな。家はどこだ」

「四谷の法善寺門前の虎吉という奴だと聞きましたから、実は帰り路に四谷へまわって、北町の法善寺門前を軒別に洗ってみましたが、虎も熊も居やあしません。野郎、きっと出たらめですよ」

「そうかも知れねえ。だが、この広い江戸にも唐人飴が五十人も百人もいる筈はねえ。それからそれへと仲間を洗って行ったら、大抵わかるだろう」

「じゃあ、すぐに取りかかりますか」

「ともかくもそうしなけりゃあなるめえ」と、半七は云った。「丁度いいことには、下っ引の源次の友達に飴屋がある筈だ。あいつと相談してやってくれ。おれも青山へ一度行ってみよう」

云いかけて、半七は又かんがえた。

「なあ、庄太。土地の者はその飴屋を隠密だとか捕方だとか云っているそうだが、よもやそんなことはあるめえな」

隠密や捕吏が何かの恨みを受けた為に、或いは何かの犯罪露顕をふせぐ為に、闇討ちに逢うようなことが無いとは云えない。