輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(六)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 196,831 字 · 396 頁

青空文庫

世間でも認めている。その幸之助と駈け落ちをしたとあれば、お北は明らかに不義密通である。確かな証拠を握り次第、お富は瓜生の親たちにも掛け合い、組頭にも訴えて、娘のかたき討ちをしなければならないと決心した。

お富が決心するまでもなく、瓜生の家でもそれに対して相当の覚悟をしなければならなかった。長八は妻のお由と伜の長三郎を自分の居間に呼びあつめてささやいた。

「どうも飛んだ事になってしまった。幸之助の家出、お北の家出、それだけならば又なんとか内済にする法もあるが、それがためにお勝までが自害したとあっては、事が面倒になる。黒沼の方ではどういう処置を取るか知らないが、どうも無事には済むまいと思われる。おれ達もその覚悟をしなければなるまいぞ」

「その覚悟と申しますと……」と、お由は不安らしく訊いた。

「おれも侍の端くれだ。こうなったら仕方がない、一日も早くお北のありかを探し出して、手打ちにして……。その首を持って黒沼の家へ詫びに行かなければ……。さもないと家事不取締りの廉で、おれの身分にも拘わるからな」と、長八は溜め息まじりで云った。

比較的に武士気質の薄い御賄組に籍を置いていても、瓜生長八、ともかくも大小をたばさむ以上、こういう場合にはやはり武士らしい覚悟を決めなければならなかった。