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あんこくせい
暗黒星
江戸川 乱歩
線上閱讀江戸川 乱歩《暗黒星(あんこくせい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 94,000 字 · 188 頁
明智は無理に一郎を引き離すようにして、再び彼の寝室へ連れ戻った。
それから一郎に飲み物などを与えて、激情が静まるのを待って、北森捜査課長と明智と三島刑事とが、一郎青年の部屋に落ち合い、ゆうべの出来事について、ゆっくり互いの意見を交換することになった。
一郎はベッドに腰かけ、小卓を隔てて北森氏と明智とが椅子に着き、三島刑事は同僚と共にそのうしろにたたずんでいた。
先ず明智の口から、地下室発見の次第、伊志田氏と綾子さんを助け出した顛末を、かいつまんで物語ったが、一郎青年は聞くごとに顔色を変えて、悪魔の残虐を呪った。
「それにしても、なんという恐ろしい犯罪事件でしょう。僕たち一家のものが、最後の一人まで害を受けていながら、しかも犯人が何者だか少しも見当がつかないなんて」
彼は皮肉まじりに、やり場のない忿懣を漏らすのであった。
「この事件には常識がないのだ。狂人の執念なんだ。だから正面からぶつかったのでは、とてもあいつの尻尾を掴むことはできない。狂人のくせに、何から何まで考えに考え抜いて、少しの手落ちもなくやっているんだからね」
明智は一郎と北森氏の顔を交互に見ながら、彼の意見を述べはじめた。