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みらいのちかせんしゃちょう

未来の地下戦車長

海野 十三

線上閱讀海野 十三《未来の地下戦車長(みらいのちかせんしゃちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 41,930 字 · 85 頁

青空文庫

「ああ、来た来た。ロータリーだ」

と、人々がさわぎ出したので、一郎はまだぐうぐうねむっている小田さんをゆすぶり起して、外へ出た。線路の横の雪山のうえにのぼると、除雪車が黒煙をあげつつ、近づくのが見えた。ロータリーだ。ロータリーに当って、雪は、まるで爆布のようにうつくしく横へはねとばされる。壮観とは、このことであろう。中空にかかる雪の爆布は、だんだんと近づいてきた。こっちからは、車体はすこしも見えない。見えるのは、ただ雪と煙りとだけであった。

除雪車が、そばまで来て停ったので一郎は、はじめて、除雪車の構造をよく見ることが出来た。ロータリーの歯車は、ぴかぴか光っていた。雪をはじめにかきこむ鋤は、ものすごく大きくて、前へ廂のように出ていた。一郎は、時間のたつのも忘れて、じっと見つめていた。

掘出した扇風機

新潟県から帰ってきて、一郎はすっかり考えこんでしまった。除雪車が、あんなに壮観なものとは考えていなかった。そして、つよい蒸気の力を借りて、たくさんの雪が、みるみる跳ねとばされていくところなどをみていると、地下戦車も、かならず出来なければならないと感じた。