輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

とうきょうようさい

東京要塞

海野 十三

線上閱讀海野 十三《東京要塞(とうきょうようさい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 18,341 字 · 37 頁

青空文庫

「おい、大丈夫かい。間違いはなかろうね」

と婆さんは、眼をぎょろりと光らせて五郎造と帆村探偵とを睨んだ。

帆村は、頭を掻きながらぺこぺこ頭を下げた。いかにも職人らしい風を装って。

ようやく婆さんの信用をかちえて、一行は歩きだした。やがて着いたところは、ごみごみした横丁にあるバラック建ての婆さんの家だった。その中に入ってゆくと、土間伝いに裏に抜けるようになっている。そこにまた一つの潜り戸があって、それを婆さんが開けてくれた。

そこを潜ると、黴くさい真暗な倉庫の中に出る。妙なところへ連れこまれたなあと思っているうちに眼が暗になれてくる。するとこのだだっ広い倉庫の中に、牛乳を搬ぶのに使うような一台の箱型トラックが置いてあるのに気がついた。

すると何処からともなく人が出てきて、この運転台に乗った。別の人が、ぱっと五燭の電灯をつけた。その人は妙な形の頭巾をもっていて、それを五郎造の率いる一行の一人一人の頭の上からすぽりと被せた。

帆村もとうとうこの頭巾を被せられてしまった。息のつまるような厚い布で出来た嚢だ。頸のところでバンドを締め、御丁寧にがちゃんと錠がかかった。