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ひがしやまじだいにおけるいちしんしんのせいかつ
東山時代における一縉紳の生活
原 勝郎
線上閱讀原 勝郎《東山時代における一縉紳の生活(ひがしやまじだいにおけるいちしんしんのせいかつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 69,142 字 · 134 頁
この研究会に関しては、七人で四箇条ずつの問題を提出して討論をやったが、霜月の日脚短く、宇治に関する分五箇条ほど残ったなどという記事がある。明応ごろには総じて『源氏物語』の流行も縉紳間に衰えたので、さきには講釈などをもよく聞きにきたかの姉小路宰相宗高などは、この研究会へ案内されたけれど、故障があると称して来会しなかった。実隆はその日記において大いにこれを慨嘆し、今時の人は今日のような研究会をもって、愚挙であるとして嘲弄するだろうが、かくも『源氏』を翫ばぬようになったことは、はなはだ不便なりというべきだといっている。実隆のごときは真に『源氏』の擁護者で、換言すればこの点において足利時代における一種の文化の代表者である。足利時代はその終りに至るまで、ついに『源語』的趣味の滅絶を見なかったが、実隆のごときはこれに与って大いに力ある者であろう。
実隆にとっては宗祇は師でもあり友人でもあったので、必ずしも彼に教えを仰ぐのみではなかった。前条に述べた研究会のごときはすなわちその一例であるが、歌道においても、宗祇の方からして実隆の批評を求むることもあった。文明十八年の暮に宗祇が独吟二十首を実隆に示して批評を求めたなどに徴してもわかる。