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ひがしやまじだいにおけるいちしんしんのせいかつ
東山時代における一縉紳の生活
原 勝郎
線上閱讀原 勝郎《東山時代における一縉紳の生活(ひがしやまじだいにおけるいちしんしんのせいかつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 69,142 字 · 134 頁
その後明応七年二月にもまた春日社参をやったが、この時は前駈の馬がなかったので石原庄でもって借り入れたとある。永正二年には春日祭上卿をも勤めた。高野山の参詣に至っては、その記事が『群書類従』所載の「高野参詣日記」につまびらかであるからこれを省くが、その途中堺・住吉等を経由したことはもちろんである。奈良・高野の外に実隆の旅行区域といえば江州くらいのものであった。元三大師に参詣の序に石山寺まで趣いたこともある。鉤りの里に将軍義尚の御機嫌伺いに行ったことは前に述べた。このころは京都の兵乱を避けて大津・坂本に居を占めた公卿もあったし、また京都にすら多く見出し難い普請の立派な酒屋もあって、京都から遊士の出かけること頻繁であったので、実隆も江州には時々出向いた。
実隆の官歴は文明五年以来とどこおりなく進んだ。まる二年と間を隔つることなしに、官もしくは位が高まった。しかるに文明十二年の三月に、権中納言になり、翌月侍従兼務となってからというものは、四か年ほど何の昇進もない。以前は人を超えて進んだけれど、今度はかえりて人にこさるるようになった。実隆も少し気が気でない。