輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

しょくぶつき

植物記

牧野 富太郎

線上閱讀牧野 富太郎《植物記(しょくぶつき)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 165,848 字 · 327 頁

青空文庫

「スミレ名」談義

スミレへもこの位の愛を持たねばスミレを楽しむ人も余り大きな顔をするわけには行くまい。

しかしスミレといえばほとんど誰れでもその名を知らぬものはない位だ。そして何んとなく懐かしい感じがする花である事は辞み難い。

それはナゼであるかと言うと、スミレなる小さい草がしおらしい美しい花を麗らかな春の野に発いて軟かな春風にゆらいでいるからである。アノ濃い紫の色を漂わしかつその花の姿も何んとなく優しいので、どんな人でもスミレを可愛らしいものとして礼讃しない者は無いであろう。

「スミレ名」談義

スミレという名を聞けば何んということなしにそれが佳い名で慕わしく感ずるのであるから、これはそのスミレなる名の起りに対し盲目であるのが寧ろ賢こいではあるまいかと思われる。何んとならば実は一たびその語原を識れば、どうも彼れの美名が傷けられるような気がしてならないからである。

スミレはかの大工の使う墨斗の形ちから得た名で、それはスミレの花の姿がその墨斗に似ているからだというのである。すなわちそのスミイレのイが自然に略せられてそれがスミレと成たのだと言う訳だ。

昔から我日本人は菫の字をスミレに使っている。