輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

かっこんとう

橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇

橘 外男

線上閱讀橘 外男《橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇(かっこんとう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 16,213 字 · 34 頁

青空文庫

ヘッポコ小説家だから、小説の方はなかなか横綱までゆかぬが……横綱どころか! フンドシ担ぎも覚束ないが、ほほう、してみると、雷の方ではいつの間にか、横綱の近くまで出世してるのかな! と、苦笑したことがある。

子供の前で顔色なし

横綱だか、取り的だか知らんが、ともかく、雷はイヤですね、実に厭だ。ゴロゴロピカリとくると、もう生きた心地はせん! いい年をして、子供たちの手前、面目ないから、別段戸棚に潜るわけでもなければ、蚊帳を吊るわけでもない。平気な顔を装うて、机の前に坐ったり、人と話はしているが、上の空だ。一切の思念がことごとく雷にばかりいってしまう。ピカッと光るたんびに、五体が竦む。ハッとしどおしで、眼を閉じてみたり、胆を冷やしたり、鳴り始めてから鳴り終るまで、雷さまのことばかり、考えている。

今のは、どの辺で鳴ったのかな? もう、頭の上へ、戻ってきたんだろうな? 今のは光ってから口の中で、十勘定してから鳴ったから、大分遠のいたか知れん? なぞと夢中で考えてるから、人から何か聞かれても、トンチンカンな返事ばかりする。夕立ちが済むと、私はもう芯が疲れて、グッタリして、道の十里も歩いたほどに、へとへとになる。