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いんじゅうトリステサ
橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇
橘 外男
線上閱讀橘 外男《橘外男ワンダーランド 人獣妖婚譚篇(いんじゅうトリステサ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 154,788 字 · 299 頁
たのであった。父様のお部屋から三間ばかり隔たった例の録音室とモニタリング室との間へ据えて、これからいよいよ父様のいわゆる自然生のままの、生態研究への録音第一歩を踏み出すことになった。パッカースンはいよいよ交流高周波発電機の廻転を三千七百五十にして周波を五百サイクル、電圧を百ボルトに引き上げるべく、さっきからインターロック電動機の手入れに忙しい。ウェンデルは元気づいてディスクのトービス機を引っぱり出して来た。そして振動板の音域を二千サイクルにまで引き延ばすべくせっせと鼻唄交じりで録音室の四周にモンク皮を吊り下げている。キャンプ内とみに活気を帯びてきた。夜一同で祝盃を挙ぐ。
残念ながら日記は再びここで中絶して続けて七、八枚ばかり引きられていた。読み出せば、なんとなくこれから不思議な生活へはいることを暗示して、学術探検隊の一行かとも思われる野営陣営内の喜びをありありと偲ばせていたが、なにせこう断続していたのでは、地点の概念も、その一行の目的もあらゆるものが一切私の想像に単なるヒントを与えるだけの役にしか立たず、なんとも言えぬ落胆さを覚えてくるのであった。